没落亭日誌

科学史/メディア論のリサーチ・ダイアリー

日誌

25 Oct 2019: Guy, 1853, Rescued from the beggars

Guyが1853年にMeliora第二号に書いた「Rescued from the Beggars」を読んだ。 GuyはRescued from the Beggarsというタイトルがeccentricであるといっているのだが、この表現はGuyが著者であるかどうかに疑問があるPlauge of Beggarsでも使われていたので、Gu…

23 Oct 2019: Guy, 1852, Policy of Prevention

Guyが1852年にMelioraという社会改革系の雑誌に出したPolicy of Preventionという論文を読んだ。 そこでSt Gilesの劣悪な環境としての有名さの話をしていた。なぜSSLやそのメンバーであるGuyがSt Giles in the field、特にその中でChruch Laneに注目したかと…

22 Oct 2019: Ferguson, 2015, Political Economy of the Street

William Guyについて同時代の伝記記事を読んでいたら、biasという表現のかなり興味深い使い方を発見した。これは多分「傾向」くらいの意味で使われており、特にnegativeなコノテーションはない。 Very early in his professional career Dr. Guy showed a de…

21 Oct 2019: Sykes, Guy, Neison, 1848, "Working Class Committee Report" / Mann, 1848, "Mann Report"

Sykes, Guy, Neison, 1848, "Working Class Committee Report"を再訪。この文書はfieldworkとstatisticsの関係性、そしてquestionnaireの利用を考える上でかなりおもしろいのだが、時間が足りなくて博論では軽く触れるだけできちんと分析できなかった。 関連…

17 Oct 2019: Guy, 1847, "Sanitary Commission"/Levine, 2002, Dying to Know Ch. 1

昨日読んだ、Guyの"1774 and 1884"で参照されていた同じFraser's Magazineの記事を読む。あまり、おもしろくなかった。これはたぶん論文ではつかわへんな。 その後、George Levine (2002) Dying to Knowの第一章。第一章後半はあまりついて行けない感じの議…

16 Oct 2019: Guy, 1848, "1774 and 1844"

GuyがHowardについて書いた最初期の文献を読む。1848年にFrazer's Magazineに出版で、1850年出版のThomas CarlyleのLatter-Day PamphletsにおけるHoward評価への反論よりもはやい。 夜、ちょっと翻訳を進めた。 Guy, 1848, "1774 and 1884" [William A. Guy]…

15 Oct 2019: Inkpen (2018) "The Scientific Life in the Alpine"

論文執筆のための準備作業として、科学史論文を読む。次の研究プロジェクトではsocial sciencesにおけるfield workの歴史を扱いたいので、「field」科学を対象にしたもの。 Danielle K. Inkpen (2018) "The Scientific Life in the Alpine: Recreation and M…

14 Oct 2019: Rabinow, 1984, Foucault Reader intro

そろそろ論文を書かないといけないので、それの準備を本格化する。 論文はscientific biographyを題材としながら、human sciencesに特有のタイプのscientific selfの創出について論じるというもの。 なぜbiographyを使うのかがもう少し書かれると良い。 huma…

5 Oct 2019: 日本科学史学会京都支部発表

日本科学史学会京都支部@京大人文研で発表した。 発表は博論第一章と第五章の要約である「万国の統計学者よ、団結せよ!」(発表原稿ダウンロードリンク) 質疑応答で思ったよりも質問がたくさんでたのでよかった。 懇親会で非ヨーロッパ圏における「近代/…

4 Oct 2019: Porter, 2004, Karl Pearson, Ch. 1

Guy1882Winter's Journeyのノートまとめ作業をした。 明日10月5日の日本科学史学会京都支部@京大人文研での発表準備完了。タイトルは「万国の統計学者よ、団結せよ!」。 Guyの話を論文化するにむけて、Porter (2004) Karl Pearsonに言及しておいた方がいい…

3 Oct 2019: Guy, 1882, Winter's Journey

William Guyの*John Howard's Winter's Journey読み終わり。 Jack London, 1903, The People of the Abyss読み始め。序盤からかなりおもしろい書き出し。East Londonを未開の地であり、London市民さえもその内実を知らないといったプレゼンをしているが、当…

2 Oct 2019

スライド完成。 後期のゼミが開始。 William GuyのJohn Howard's Winter's Journeyの続きを読む。

1 Oct 2019

研究会草稿完成。あとはスライドだけ

30 Sep 2019

研究会草稿だいたい終わる。 Alfredのworkflowで複数のオンライン辞書や論文誌をすぐにキーワード検索できるのをつくった。便利。

27 Sep 2019: Levine, 2001, Dying to Know intro

10月5日に発表があるので、そろそろ準備を本格化させる。内容はすでに書いてあるのだが、書誌情報や図などが未整備なのでそれをやる作業。 半分くらいまでは終わったので間に合いそう。 背中が痛すぎて作業にならないので、息抜きに北田『社会制作の方法』(…

25 Sep 2019: Guy, 1843, Employments and Health 2

Guy 1843"Further Contributions to a Knowledge of the Influence of Employments upon Health"を読んだ。 そのあと、GuyのHoward神話をまとめたWinter's Journeyの最初の方を再訪。 Guy 1843, Employments and Health 2 書誌情報: William Augustus Guy, 1…

20 Sep 2019

北田『社会制作の方法』(2018)から、「「構築されざる者」の権利?」「構築主義と実在論の奇妙な結婚」を読んだ。 社会制作の方法posted with ヨメレバ北田 暁大 勁草書房 2018年11月09日 楽天ブックスで購入Amazonで購入

12 Sep 2019: Guy (1844) Principles of Forensic Medicine Ch.1

Guyの法医学系の著作Principles of Forensic MedicineからMedical Evidenceを扱うChapter 1だけ読んだ。Guyの統計学的著作と公衆衛生学的著作の関係性は自明であるが、Guyの科学的観察理論を考える上では、法医学的著作も関係するだろうという見立て。 法医…

11 Sep 2019: Guy "Contributions to a Knowledge of the Influence of Employments upon Health"(1843), "Dr Guy's Defence" (1845)

1845年に起こったGuyのPrinciples of Forensic Medicineplagiarism騒動をめぐる記事を読んだ。 その後、Guyのemployments upon healthシリーズ第一作。 この論文は病院への訪問者からいろいろ逆算して計算しているが、その過程でわりと奇妙なことになってい…

10 Sep 2019: Guy "Numerical Method" (1839) "Seasons, Weather, Sickness" (1843)

Guyのデータ観を確認するために「Numerical Method」(1839)と「Seasons, Weather, Sickness」(1843)を読む。 こんなにゆっくりしていたらいつまでたっても論文書けない気がしてきた。 Guy, 1839, Numerical Method 文献情報:William Guy, 1839, "On the Val…

4 Sep 2019: Guy, 1848, "Church Lane","Plague of Beggers"

Guy/Howard論文の準備として、Guyが書いたとされる文書を三つ読む。三つとも匿名なので著者推定リストを使うのだが、The Plague of Beggersが本当にGuyが書いたものなのかは不明。 William A. Guy (1848) 'Church Lane, St. Giles' Fraser's Magazine, Apr 1…

3 Sep 2019: Hesketh, 2019, "Technologies of the Scientific Self"読了

新しい環境への適合や学会準備などに時間をとられていたが、さすがにもう8月なのでそろそろ論文を書いてsubmitしてい化亡ければならない。 歴史家の論文の書き方というのは社会科学系の論文の書き方とかなり違う印象がある。といっても、歴史家は多種多様で…

30 Aug 2019: 『アーバン・カルチャーズ』読書

岡井崇之編『アーバン・カルチャーズ』から以下の論文を読んだ。 アーバンカルチャーズ―誘惑する都市文化,記憶する都市文化作者: 岡井崇之,ケイン樹里安,工藤雅人,堀野正人,渡辺拓也,木本玲一,窪田暁,山田創平,熊田陽子,堀口剛,藤田真文,松岡慧祐,西尾美也,…

27 Aug 2019:都市観察の方法誌研究会@山口

研究会のため山口大学へ。 都市における観察の方法について議論する。 このトピックはわりともうすこしほれそう。

21 Aug 2019: Parallelsでの言語変換問題解決

研究会準備はつづく。 Alfredの使い勝手がとてもいいので、有料版へとアップグレードした。 Parallelsを使ってwindows OSを仮想マシンとして動かしているときに言語の切り替えがうまくできない問題が要約解決した。 Parallelsの設定画面からOption+ShiftでAl…

20 Aug 2019: paper techonology

近づいてきた研究会のための準備でてんやわんや。 Paper Technology系の議論についての振り返り。 Lisa Gitelmanが「The Social Life of Paper」という授業で使ったreading listを見返す。Latourのinscription系の議論とかこのへんは科学史系、メディア論系…

6 Aug 2019:『アーバンカルチャーズ』献本

情報学環の先輩である工藤雅人さんから献本を頂いた。 工藤雅人(2019)「〈都市的なるもの〉としてのファッションの変容 ――「可視化の実践」から「不可視化の実践」へ」岡井崇之 編『アーバンカルチャーズ―誘惑する都市文化,記憶する都市文化』晃洋書房 ア…

5 Aug 2019: HSS雑感

ユトレヒトで開催されたHSSでの学会発表を終えて、帰ってきた。 自分の発表の質疑応答はあまり盛り上がらなかったが、セッションチェアのひとがscientific journalの歴史でUniversity of Chicago Pressから最近本を出した人なので、わりと細かいコメントがも…

27 June 2019: John Snowと公開データ

John Snowはコレラ感染経路分析のためのデータをGeneral Register Office(特にWilliam Farrから)からえていたことはよく(?)知られているが、かれがロンドン統計協会に言及していないか調べてみた。少なくとも、「On the mode of communication of chole…

25 June 2019

HSSの準備まだまだ終わらない。 忙しいのだが、ジャブロンカが京都に来るらしいので一応買っておいた。 歴史は現代文学である―社会科学のためのマニフェスト―作者: イヴァン・ジャブロンカ,真野倫平出版社/メーカー: 名古屋大学出版会発売日: 2018/05/10メデ…